理事長挨拶

近年、中心市街地の衰退が全国的に広がる中、茨城県南の中核都市として栄えた龍ケ崎市も、市街地の空洞化が進み、明治・大正・昭和初期に建てられた店舗や倉庫、煉瓦建造物等が、かつてない速さで壊され、姿を消しております。
郊外に大型店舗ができたことや、それを可能にした車社会の発展、人々のライフスタイルの変化、商店街の後継者の問題、また、竜ヶ崎ニュータウンの開発に伴い、様々な公共施設が旧市内から移転し、従来の求心力が低下したことなど様々なことが原因と考えられます。
背景には多岐に亘る問題が横たわっていますが、私たちは、龍ケ崎市の街に残る建造物を保存し活用することで、街の歴史を語る「顔」を一つでも残したいと思います。中心性を失いつつある市街地において、それらの建造物によって、街を語る核としての物語が紡ぎ出せると考えています。そして時間を経てきた建造物は、龍ケ崎らしさを創生し、多くの市民の心の財産となり、街の活性化に役に立つ物となり得るはずです。
現在、地球規模の環境問題からコンパクトな街づくりのあり方が、重要視されていますが、そのような観点からも、価値ある建造物を保存し活用していく意義はあると考えます。
龍ケ崎市に点在する価値ある建造物を保存することは、その所有者のみならず地域住民の努力と力が必要であると考えています。
そして、街の固有の財産を守ることは、街に住む一人ひとりの誇りとなり、直接・間接的に人々の意識に働きかけ、街に住むことの豊かさを感じる契機となるはずです。町の記憶がそこに住む人々の記憶に重る部分があってこそ、町は人の住む街になると考えます。
龍ケ崎も、今立ち止まり努力しなければ、取り返しのつかない事態になることを認識するものです。保存という概念に「再生」が含まれるように、広く保存の概念を捉え、NPO法人として豊かなまちづくりへの一端を担いたいと決意しております。

NPO法人龍ケ崎の価値ある建造物を保存する市民の会
理事長 前田享史

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